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【講話】夏休み前の全校集会 校長講話

2023-07-26校長先生から

 ただいま表彰をいたしましが、今日、登壇の無かった部の選手にも北海の校名を背負ってベストを尽くされたことに、改めて敬意を表します。また、昨日の全校応援大変お疲れさまでした。皆さんの声援によって野球部も準決勝に駒を進めることができました。球場の反対側から見た皆さんの応援は、まるでスタンドが揺らぐような迫力のあるものでした。本当にありがとうございます。
 今年の夏休みは北海道でインターハイが開催されることから皆さんの益々の活躍に期待をしております。しかし、その夏休みが終わると、3年生はいよいよ進路決定にむけて本格的に準備をする時期になります。残された部活動には全力で取り組み、しっかりやり切って、次は自身の進路の実現のために、もう一度、自分と向き合って、正しい姿勢で受験に臨んでもらいたいと願っています。
 さて、先日の北海祭、改めて皆さんお疲れさまでした。今回は、コロナ禍が完全に終息していないことから、一度にコロナ禍以前の状態には戻さない形で運営されましたが、皆さんが節度を持って楽しめていたことが何よりも良かったと思います。執行部の皆さんのリーダーシップと高い自治力で北海祭を盛り上げ成功させてくれた皆さんに心から感謝をいたします。
 私は、この北海祭で少し嬉しいことがありました。初日、エレベーターホールで合唱部のコンサートが開かれました。素晴らしいハーモニーでした。このコンサートが終わった時です。合唱部員が復元作業をしようとすると、多分、弓道部員だと思いますが4~5名の生徒が「いま自分たちは手が空いているので、ぜひ手伝わせてください」と言って手伝いを始めました。また、二日目のことです。私が通りがかりで執行部の作業を手伝おうした時です。2~3人の生徒が寄ってきて、「先生すみません。私達がやりますから」といって、さっと代わってくれました。何が嬉しかったかというと、状況を判断して、的確な行動がとれる生徒が北海高校には沢山いるんだという事です。すごく気持ちのいいものでしたし、改めて皆さんのことを誇らしく思いました。
 みなさんは、朱熹という人物を知っているでしようか。朱子学を大成させた人物です。朱熹は、学問を小学と大学に分けています。小学とは、挨拶や人を敬うこと、物事を正しく判断し節度ある行動がとれること、そして教養です。教養とは、時間とともに忘れてしまう知識ではなく、活用できる知識であり、じっくりとものごとを考える上でとても重要なものです。一方、大学とは、技術や理念など高度に専門的なものを学ぶことです。
 朱熹は、「学問は何のためにあるのか」という問いに、「社会が豊かになるため」といっています。しかし、人は高みを目指すあまり専門性を追求しようとして、基本的なものを省いてしまうことがある。それでは「大きな問題は解決できない」と、朱熹はあえて小学の重要性を説いています。先程の嬉しかったことですが、私はその一連の行動に、学問をする上で必要不可欠な力を感じました。
 だからこそ言うのですが、皆さんが持っている基礎的な力を、日常の学習や受験に対する考え方に、ぜひ応用してもらいたいと思います。
 例えば、皆さんは授業と入試を、別物と考えてはいないでしょうか。実は、普段の授業の受け方、学習に対する考え方が試されているものが定期試験です。そして、それが蓄積されたものが入試です。定期試験で常に8割を取れても、その他の2割をどう考えるかがとても重要だと思います。極端な話、入試本番で、その出来ていない2割から出題されたらどうでしょう。「8割できているからいい」という発想で復習を疎かにすれば、時間とともに解っていたはずの知識まで失われてしまいます。重要なのは、どんなことであっても基礎の徹底です。
 皆さんがよりよく学問をするには、具体的にいうと、一度やった問題は、時間が経っても忘れないよう繰り返して、常に100点を取れるように訓練することです。
 北海高校は部活動が盛んで、皆さんは常に互いを高めあいながら切磋琢磨されていますが、それは、いま話をしたことと同じ訓練が、そこで体験できているのです。ぜひ文武両道を貫いて欲しいと思います。明日から夏休みに入りますが、基礎力の大切さを心に留めて、丁寧に学習習慣の定着に努めて下さい。今年も暑さが厳しいようです。バランスのよい食事、十分な睡眠、適度な運動で体調を整えながら充実した夏休みを過ごしてください。

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