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【講話】前期終業式 校長講話

2023-09-29校長先生から

 今日で前期が終了しますので振り返りをしたいと思います。ここまで皆さんは、学習活動はもちろん行事にも積極的に参加して、仲間の努力を讃え合いクラスの団結力と北海生全体の連帯感を高めてくれました。また部活動でも、運動部・文化部ともによく頑張ってくれています。これらの皆さんの活動はどれも結果に拘ることは大切です。しかし、最も大切なのは自分自身が成長できたという実感を持つことです。そして、これらの経験は必ず皆さんの「学習力」の向上につながっているものです。学習力とは、「どんな事からでも学べるという力」です。だからこそ色々な経験の中で思考を通じて得た「なぜ」「どうして」という疑問を、自らの一歩で解決していく努力が必要だと思います。
 さて、今日は、皆さんと共有できるある場面を例として、後期に向けた話をしたいと思います。今年の夏、野球部が甲子園で劇的な逆転勝利を収めました。初戦、北海高校野球部は9回2アウトまで追い込まれましたが、選手はボールを見極め、ランナーをためてチャンスをつくり、そこから同点打が生まれました。
あの時、両チームの選手はどんな心理状態だったのでしょう。私はその場面にも学びがあると思っています。チャンスをモノにするための日頃の訓練とは。逆に勝利を確信していた相手選手もいたと思いますが、なぜ敗戦となったのか。スポーツのおもしろさといえばそれまでですが、この結果には何らかの根拠があるのではないでしょうか。
 実は、このような逆転劇は、スポーツに限らず私たちの人生や、また皆さんの受験や将来の仕事の中にも、きっと共通するものがあると思っています。人は、一生懸命になればなるほど、あるところまでくると安堵感が生まれたり緊張感が緩んだりして、最後になって成果が出せなくなることがあります。
中国漢の時代の書に「戦国策」というものがあるのですが、その中に「百里を行くものは、九十を半ばとす」と書かれています。人が何事かに向かって努力をしていく中で、あと少しというところで気が緩みやすいから90%近く達成したあたりを、まだ半分だと思って努力を続けなさいという意味です。
それは最後まで諦めないで頑張る姿勢であり、北海高校の百折不撓の精神に通じるものです。とはいえ、ただがむしゃらに努力しているのでは駄目だと思うのです。状況に応じて必要な判断をすることが必要ですし自分の行いを点検して修正を試みる勇気も大切です。
 北海高校野球部が逆転勝利できたのは、そのことを選手一人ひとりがよく理解して、苦しい場面、緊張する場面でも冷静に状況判断できる練習を繰り返してきたからでないかと私は思っています。
最後まで諦めないということが、ただ単に言葉だけにならないように十分することが注意であると感じます。
明日から後期。3年生の受験はいよいよ本番に向かっていきます。推薦入試や総合入試で受験に臨む生徒にとっては、まもなく自身の受験の9割近くになることでしょう。落ち度のないよう準備し、その後も卒業まで、絶えず「学習力」の向上に努めて、北海生としてのよい手本になってもらいたいと願います。
また、2年生1年生は、生き方としての進路研究に、相応しい情報を収集して自らの責任でしっかりと選択をしていって下さい。
 北海生、後期も切磋琢磨して、年度末には大きな成果が得られるようネバーギブアップで頑張っていきましょう。

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