【講話】始業式 校長講話
2025-04-08校長先生から
今日から新年度です。今年度もどうぞよろしくお願いします。3月の修了式で、私は皆さんに、「自分の目標を達成するために、現時点でどれだけ大人としての意識を持てているか、一度考えてみて欲しい」と話しました。おそらく春休み中に振り返りをしてくれたことと思いますが、もしまだの人がいるなら、今からでも一度考えてみてください。
さて、一年のはじまりには、色々な目標を設定されると思いますが、今年度の目標の一つに、毎日、自分を振り返る習慣をつけることを付け加えるのはどうでしょうか。節目の時だけでなく、日々振り返り、自己を客観視するということです。極めて基本的なことなのですが、全校生徒と教職員が、毎日自分を振り返ることを習慣化できれば、私たちは新たな気づきを得られると思います。きっと、北海生としての連帯感や自治力を、更に向上させることができるのではないでしょうか。そして、「精神的に成熟した大人に近づく」その土台づくりなると思っています。
振り返る際の観点は、「自分の良いところを活かせたか」「人の喜ぶことをし、人の嫌がることはしなかったか」まずは、これから始めることでもよいでしょう。もしかすると、反省しなければならないことも出てくるかもしれません。例えば、発した言葉が、相手を不快にさせたかもしれない。しかし、そう感じたのなら、すぐに申し訳ないという気持ちを伝えればよいと思います。モヤモヤを引きずらず、素直に反省し、常識的な大人としての切り替え方を身に付けることはとても大切です。その上で、失敗を経験に変え、仲間と共に前進していけるポジティブさが、学校生活に充実感をもたらすものになります。そして、互いに支え合い、励まし合う集団を目指すには、日々の何気ないコミュニケーションが最も重要であると考えます。
ここで、イギリス元首相のマーガレット・サッチャーの言葉を紹介します。「考えは言葉となり、言葉は行動となり、行動は習慣となり、習慣は人格となり、人格は運命となる。」この言葉には、普段使う言葉こそが最終的には運命を左右し、前向きな言葉を使うことによって良い未来を築いていける。そのような意味であると感じています。皆さんが日常的に使う言葉で、未来を築ける言葉をかんがえた場合、どんな言葉を想像するでしょう。
私は、ごく自然に、「ありがとう」という感謝の言葉が思い浮かびます。
人が気持ちを通じ合うものには、まず挨拶があり、その中でも特に「ありがとう」という言葉は、互いが喜びを感じることのできる、飾らない言葉であると思うからです。家庭や学校、日常生活の中で、感謝の言葉が自然に出てくることが、私たちが身につけるべき人間力です。なぜなら、学んだことを社会で活かす時、知識以上に、どんな人格を持っているかが最も重要なものとして評価されるからです。
最後にもう一つ、お話をいたします。今年度、北海高校は創立140周年を迎えます。この特別な年を、皆さんには、希望を大きく持って大切に過ごしてほしいと思っています。例えば、学校行事では、昨年のコロナ後初の一般公開に続き、今年の北海祭は、その規模や内容を一層充実させ、より多くの方々に、文化的な発表の場として評価されるものにしてもらいたいと思います。そして、3年生の進路実現に向けては、最後までやり抜く勇気を持ちあい、先輩たちに続け、追い越せの気持ちで、受験という一つの人生のハードルを乗り越えてください。
また、部活動に参加している皆さんは、チームとしての目標や自分自身の目標を明確にし、さらに上のレベルを目指して取り組んでほしいと思います。この創立140周年という節目に、北海高校の校名を、全道、全国に轟かせましょう。それぞれの分野で学校が評価されることは、皆さん一人ひとりが高く評価されることにも繋がります。
素晴らしい一年を共に創り上げましょう。